皆さん、こんにちは。むくみクリニック院長、三原 誠です。当院で取り組んでいる最新のリンパ浮腫治療について、ご紹介したいと思います。
リンパ浮腫の治療には、日々のケアがとても大切です。当院では、患者さん一人ひとりの症状に合わせた最適な治療方法を提供するために、最新の技術や科学的なデータ、そして人の温かさを組み合わせたアプローチを行っています。
【1. 最新の超音波検査で、リンパ浮腫の状態をしっかり把握】
まず、当院の治療の特徴の一つは「リンパ管エコー」という最新の超音波技術を使って、浮腫の状態やリンパ管の様子を詳しく見ることができる点です。この技術を使うことで、リンパ管の状態を画像で確認し、どの部分がむくみの原因になっているのかをしっかりと把握できます。
これにより、患者さんそれぞれの症状に合わせて、どの治療が最も効果的かを判断することができるのです。
【2. 科学的なデータに基づいた治療の提案】
リンパ浮腫の治療には、保存療法(たとえば圧迫療法やマッサージ)や、リンパ管静脈吻合術(LVA)という手術があります。当院では、患者さん一人ひとりに合った治療方法を科学的に判断するために、超音波検査のデータをもとに治療方針を決めています。
「手術がいいのか、保存療法がいいのか」「どのくらいの強度で圧迫療法を行うべきか」といったことを、データに基づいて適切に決定することで、無駄な治療を避け、患者さんにとって最も効果的な治療を提供しています。
【3. AIを活用して、一貫した治療方針を提供】
当院では、AI(人工知能)の技術も取り入れています。患者さんの検査データや診療情報をデジタル化し、AIがリアルタイムで解析することで、治療の効果をすばやく確認したり、治療方針を細かく調整することができます。
さらに、医師だけでなく、看護師やセラピスト、受付スタッフ、看護助手など、すべてのスタッフが同じ情報をリアルタイムで共有することができるため、どのスタッフが対応しても、患者さんに一貫した安心感のあるケアを提供することができます。
【4. 手術だけでなく、日々のケアがとても大切です】
私を含めて形成外科の医師は、つい手術を最優先に考えがちですが、実は手術だけを繰り返しても、治療がうまくいかないことがあることがわかっています。その理由は大きく2つあります。
適切な圧迫療法ができていないこと:病状に合った医療用弾性ストッキングが選ばれておらず、正しい方法で圧迫療法が行えていない場合、むくみが悪化しやすくなります。
体重管理がうまくいっていないこと:体重のコントロールができていない患者さんは、手術の結果が良くないことが多いのです。
そのため、リンパ浮腫の手術を成功させるためには、医療用弾性ストッキングを適切に選び、患者さんが正しく装着できるようサポートすること、そして体重管理や運動習慣の指導を行う「リンパセラピスト」との連携がとても重要です。当院では、このようなハイレベルなセラピストチームと協力しながら、患者さんがより良い生活を送れるようサポートしています。
【5. 最新の技術とあたたかいケアを組み合わせた未来の治療】
当院のアプローチは、手術の精度を高めるだけでなく、保存療法の効果を最大限に引き出すことにもつながっています。最新の超音波技術とAIを活用しつつ、患者さんに寄り添ったケアを提供することで、治療の結果が向上し、患者さんの満足度も高まっています。
【6. 結論:リンパ浮腫の治療をもっと良くするために】
これからも、科学的なデータと最新の技術、そしてスタッフ全員のチームワークを駆使して、リンパ浮腫の治療を進化させていきたいと考えています。当院での取り組みが、少しでも皆さんの治療のお役に立てればと願っています。そして、これからも皆さんが安心して治療に取り組めるよう、全力でサポートしてまいります。